2023年11月17日(金)JTBデータサービス本社にて、群馬県に避難しているウクライナろう者のボズコさん、シドルチュクさんによる講演会を開催しました。

当日は約70名の社員が参加し、ボズコさん、シドルチュクさんの国際手話をJTBデータサービスの社員が日本手話に通訳、日本手話を日本語で発話するという初めての試みでしたが、ボズコさん、シドルチュクさんの表情からも戦争の悲惨さや苦労が伝わってきました。

当時、ボズコさんは首都キーウで聴覚障害者向けのツアーガイド、シドルチュクさんは歯科技工士の仕事をしていました。
2022年2月朝、ロシアによる侵攻が始まった時、空爆で家の電話が震えているのを見て、戦争が始まったことに気づいたそうです。
ウクライナの誰もが、ロシアからの軍事侵攻が始まったことをすぐには信じられなかったといいます。

モニターに爆撃で破壊された友人の家を映し「明日には自分も死ぬかもしれないと思い逃げた」と語っていました。
爆撃の中、家族や友人と国境を越えて逃げ、8日間かけてイタリアにある聴覚障害者施設にたどり着き、
その後2022年5月に来日し群馬県で生活しながら、現在は国際手話を使った観光ガイドや日本各地で講演会活動を行なっています。

ゼレンスキー大統領から、重度のろう者へ爆撃等の大きな音がしたら振動する時計が約10万個配布されたエピソードも披露されました。

最後に戦争が1日も早く終わり、日本の皆さんにウクライナに来ていただき交流したいと語るボズコさんの笑顔が印象的でした。

★参加者の声★


Aさん ボズコさんの体験が力強い手話に表れて、訳さずとも悲惨な状況について伝わってきました。
自分にできることをしていきたいと考えさせられました。
Bさん 初めて国際手話を見ましたが、理解できる部分もあったことがうれしかったです。
Cさん ろう者が戦禍の中で生きる大変さ、平和であることが当り前でないことを改めて感じました。