障害者スポーツ

Vol.02 ブラインドセーリング

皆さん、「ブラインドセーリング」をご存知でしょうか?

視覚障害者によるセーリング競技です。
目が見えない人がセーリングをするのです!!

vol-02ブラインドセーリング
 

ヘルム(舵)とメインセール(大きい帆)を操作する視覚障害者と、ジブセール(小さい帆)とスキッパー(状況説明や指示)を担当する
晴眼者(視覚に障害のない者)が協力してヨットを操ります。
世界選手権では視覚障害者、晴眼者各2人の4人乗りが基本ですが、パラリンピックでは1人乗り、
2人乗り、3人乗りの3種目が行われています。

【体験内容】
2023年4月某日、視覚障害のある、スポーツが大好き!新入社員(Kさん)がセーリング体験会に参加しました。
セーリング(ヨット)なんて、目が見えない人ができるの?
確かに乗るだけだったら見えなくてもできる?
そう思われたかもしれません。
なんと、目が見えなくても、上手にヨットを操ることができるのです!!
今回、私が向かったのは京浜急行線京急久里浜駅から車で10分ほどのところにある、久里浜のマリーナ。
駅を出た瞬間から風が冷たく、マリーナに着いた時には潮の香りがして、「ああ、海に来たんだな」と思いました。
その日はとても穏やかな気候で、海上には冷たいけれど心地よい風が吹きわたっていました。
本来のブラインドセーリングは、ブラインドと呼ばれる視覚障害者2人と、サイテッドと呼ばれる晴眼者2人で行いますが、
今回は私ともう一人のブラインドの方と8人のサイテッドの方で乗船しました。
ライフジャケットを装着して、いざ、浦賀湾を出発!!
穏やかなクルーでしたが、時折ヨットが傾くこともあり、スリル満点!時には45度の傾きも!
最初はメンバーからセーリングの基本動作や用語を勉強し、その後、実際に舵を取って舵を取ることも体験できました!
船の中央に、長い舵棒があり、それを握りながら舵を取ります。
見えている人ならば景色や方位磁石で方向を判断しますが、我々は何をもって判断するか。
「風」です。
額で風を感じながら、一定の方向に舵を取っていく。
ブラインドのプロになると、サイテッドも顔負けの舵取りをするのです。
私も実際、風を額に受けながら舵を取りましたが、なかなか難しいものです。
何より、舵は自分が行きたい方向と逆方向に取らなければなりません。
右に動かそうと思い、舵を右に切ってしまうということが何度かありました。
それでも、途中サイテッドの方の指示を受けながら、挑戦しました。
大海原の中、自分がヨットの舵を取っている、という感覚はたまらなく気持ちよかったです。
広い海原で風を受けていると、心が洗われるような心地よさもあり、ずっと海の上にいたい気持ちになりました。
時間にして3時間ほど、浦賀湾から東京湾のほうまでの旅でした。
私は地理や電車が好きなのですが、海の航路というのも新鮮でいいなと感じました。
そして、メンバーの中には、実際にヨットで島に行かれた方もいらっしゃって、
私もいつかヨットで島に行ってみたいなあと夢が広がったものです。

日本視覚障害者セーリング協会(JBSA)神奈川支部の方々に御礼申し上げます。
ありがとうございました!

vol-02ブラインドセーリング

セーリング体験会は誰でも参加出来ます!
目が見える人と見えにくい・見えない人が、一緒のヨットで
ブラインドセーリングを楽しんでいます!
セーリングに興味を持った方、ぜひ一緒にやりましょう!

NPO法人 日本視覚障害者セーリング協会 JBSA
http://www.jbsa.jp/
活動日に体験参加ができますのでお気軽にお問い合わせください。

用語:
①「ブラインド」:目の見えないこと、見えなくすること、目隠しなどです。
②晴眼者(サイテッド):通常に目が見える人。
③ブラインドスポーツ:視覚に障害のある方のスポーツ。2021年のパラリンピックで話題になった「ゴールボール」や「ブラインドサッカー」など様々あります。

 

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